貴方に届かないファンレター

 

年間何通もファンレターを出しているが、その度に「これ本当に届いてるのか?」と疑問に思っている。

今回は尚更。相手は二次元に生きるアイドルだ。私の想いなんて届くはずもない。

 

それでも伝えたいことがあって、誰かに伝えないとこの気持ちがなくなってしまいそうで怖くて、ペンを取るのではなくキーボードを叩くことにした。

 

 

 

初めて名前を呼んだのは、7月の応援上映だった。

 

その日はTRIGGERのグループ舞台挨拶で、運良く当選した私は丸の内TOEIにいた。

今まで通っていた、観客が数人程度しかいない近所の小さな映画館とは訳が違う。

普段着ではないであろう可愛い服、ヘアメイク、痛バ、うちわ…夏だったから浴衣を着ている人もいた。現場そのものだった。

私にとっては、アイドリッシュセブンの現場初参戦のようなものである。買ったばかりのキンブレ1本だけを持って、緊張しながら上映開始を待っていた。

 

照明が落とされ、開演アナウンスが流れる。

『Road to Pieces』が流れる。植物が芽吹いて大樹になる。各グループのロゴが映し出される。

出演するアイドル達の立ち絵が映る。トップバッターは勿論、大好きなあの人で。

 

会場の熱に煽られて、私はその日初めて一織くんの名前を呼んだ。

 

全身の血液が沸騰していると錯覚するぐらいドキドキした。

顔が、手が、全てが熱かった。

 

Re:valeの軌跡を辿った作品『Re:member』に、こんなセリフがある。

 

「口下手なおまえが、曲に思いを乗せて歌ってるのと同じだ。お客さんも、百くんも、軽薄にきゃあきゃあ叫んでるわけじゃない。たくさんの伝えたい言葉の代わりに、俺たちの名前を呼んでくれるんだよ」

引用: 『小説 アイドリッシュセブン Re:member 』

 

私が持つ一織くんへの感情は、因数分解していくと最後には "好き" が残るのだと思う。

けれど、そんな大衆的な "好き" の2文字で表すことなんてできなくて、実際は色んな感情が複雑に絡まっているような感覚がある。好きって200色あんねん…

自分でも名前が分からないような感情を、自分の外に出したくて、相手に伝えたくて、発生するのが「名前を呼ぶ」という行為なのだと、この応援上映で初めて理解した。

 

今では何の躊躇いもなく「一織ー!!!」と大声で呼ぶことができるのだが、根底の気持ちは何も変わらない。

感情をぶつけたくて名前を呼ぶ、ただそれだけのことなのだ。

 

 

 

2024年1月20日の、正午を少し過ぎた頃。

今年の誕生日企画についての情報が解禁された。

 

 

解禁された時は正直、顔が良すぎてそれどころではなかったのだけれど。

この人はこんなにも柔らかい表情ができるのか、という驚きがあった。

"できるのか" ではなく、"できるようになったのか" という表現の方が正しいかもしれない。

 

その聡明さで、IDOLiSH7のプロデュースをやってのける一織くん。

その不器用さで、他の人と衝突してしまったり、自分を傷つけてしまうこともあったであろう一織くん。

精一杯背伸びをして、大人のフリをした彼が、常に気を張っていたであろう彼が、これまでの時を経て、新規の私なんて知り得ないであろう時間の中で、こんなにもふわりとした表情をしてくれるようになった。

この事実に、何だか泣きそうになってしまった。

 

これからも、彼の笑顔が守られますように。

そう思わざるを得なかった。

 

 

 

2024年1月25日。初めて迎える誕生日。

この日を迎えるにあたって、アイドリッシュセブンというコンテンツに出会ってから、一織くんのことを好きになってからのことを思い出していた。

 

広辞苑で "運命" という単語を調べると、このように出てくる。

 

うん‐めい【運命】

人間の意志にかかわりなく、身の上にめぐって来る吉凶禍福。それをもたらす人間の力を超えた作用。

引用: 『広辞苑

 

運命とは「意思に伴わない出来事」のことだと解釈している。

YouTubeの広告で、街の大きなモニターで、大型音楽番組で、たまたま見かけたアーティストに急転直下で沼落ちするような、あの感覚だ。

 

過去の記事にも書いたのだが、私にとってムビナナやアイドリッシュセブンというコンテンツとの出会いは、間違いなく "運命" だと思う。

出会うべき時期に、出会うべくして出会った実感がある。

 

けれど一織くんとの、アイドルグループIDOLiSH7との出会いは、決して "運命" ではないな、というのが自論である。

 

こう思ったきっかけが、年末に発表されたIDOLiSH7の新曲『Encounter Love Song』の歌詞にある。

 

君にただ会いたいんだ

全部歌になる

君のこと見つけたいんだ

だって譲れない

ねえ君も会いたかったの

やっと見つけたよ

 

『Encounter Love Song』を聞いて、アイドル側もまた「私たちファンに出会うために煌めきを届けてくれる」のかな、なんて思った。

そこには恐らく、ファンに出会いたい・見つけて欲しいという彼らの明確な意思がある。

 

私もまた、一織くんのこれまでの軌跡や行動、その結果であるパフォーマンスを見て、自分の意思で一織くんを自担として選んだ。

 

お互いの意志と意思が絡まりあった結果だと思う。

運命じゃなくたって、一織くんが良かったから、私は彼を応援しようと決めた。

 

 

 

「生活を彩ってくれてありがとう」というのは、ファンからアイドルに向けられるメッセージとしてよくある表現だが、実際に一織くんに出会ってから、私の生活はかなりカラフルに色づいた。

 

ONE dream

ONE dream

退屈な音が 鳴り響いてた

昨日までの モノクロな世界

ひたむきに生きる あなたと出会い

カラフルへと加速した

 

これは一織くんのソロ曲『ONE dream』の冒頭の歌詞だが、まさにこの景色と同じものを私も味わったような気がしている。

 

素敵な曲をたくさん知った。

大切な友達が増えた。

思い出の場所が増えた。

つい青色が目につくようになった。

数字を選ぶ場面では、迷わず1を選ぶようになった。

 

応援という行為そのものに対しての楽しさだけでなく、こんなにもたくさんの副産物が私の生活を日々彩ってくれている。

「何かを好きになることってこんなに楽しかったのか」と久しぶりに感じた。

 

何かを好きになるということ、その好きを咀嚼し嚥下することは、自分の輪郭を形作ることとイコールだと思う。

一織くんというフィルターを1枚通したことで、「自分はこんなものが、こういう考え方が好きなんだ」という発見があった。

 

一織くんによって "私" という人間が構成されていくるのは少し擽ったいけれど、そうやって作られた自分のことが少しだけ好きだ。

 

 

 

永遠なんてない、と日々感じる。

それはアイドリッシュセブンというコンテンツのテーマであり、今現在私が直面している現実でもある。

 

もしかしたら、私が一織くんやIDOLiSH7を好きでなくなる日が来るかもしれない。

それでも私は、あの曲を聴く度に、あの道を通る度に、カメラロールの写真を振り返る度に、この特別な季節のことを思い出すのだろう。

友達と会った時には「あの時はこんなことがあって楽しかったよね」なんて話すのだろう。

 

永遠なんてないけれど、いつでも思い出せるように、私たちの記憶の中でそれを永遠にできるように、キラキラした思い出をそこら中に散りばめておいてくれた。

その欠片たちを大切に拾い集めて、これからも生きていきたい。

 

 

 

和泉一織くん。

 

数多の選択肢の中からアイドルという道を選び、戦う覚悟を決めてくれたこと、夢を目指す道の途中で私に出会ってくれたこと、心より感謝します。

 

普段は少し背伸びをした貴方が、たまには等身大で笑うことができますように。

まだ柔らかい貴方の心が、誰かの心無い言葉によって傷つけられることがありませんように。

好きな人や大切にしたいものを、丸ごと全部抱きしめて、歩いていくことができますように。

 

これからも応援しています。

大好きです。

 

 

 

今回は"アイドル和泉一織くんとそのファンの私"の目線で記事を書きましたが、アイドリッシュセブンというコンテンツがフィクションである以上、感謝すべきなのはキャラに命を吹き込んでくださった種村有菜先生・都志見文太先生、今日も私たちに驚きと感動を届けるために動いてくださるスタッフの皆様だと痛感する日々です。本当にありがとうございます。

ジャニオタ出身ムビナナ出新規のその後

 

5月20日から始まった『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』が遂に千秋楽を迎えた。

 

この4ヶ月間、本当に充実していた。

最初は流行りの映画を観に行くぐらいの軽い気持ちで映画館に足を運んだんだけど、見事に曲の良さに虜になった。

毎週のように映画館に通ったし、別界隈の現場に参戦するために東京に遠征しているのにわざわざ東京の映画館でペンライトを振ったりもした。

千秋楽ウィークのチケット戦争に見事勝利した後に数えたら、DAY1を17回、DAY2を15回の計32回行っていた。

ジャニーズの自担が主演を務めた映画でもこんなに観に行ったことはない。

とにかく何度も行きたくなるだけの魅力があった。

 

ムビナナだけではなく、アイドリッシュセブンというコンテンツそのものも好きになった。

メインストーリーを読了する。イベントを走り、イベストを読む。円盤を買って声優さんが歌って踊るライブを観る。通るべき道の半分ぐらいは多分通った。

初めて迎えた各グループの記念日や周年イベントで浴びた、供給に次ぐ供給。

情報の洪水が過ぎる。追っても追っても追いつかない。

正直アイナナに出会ってから毎日寝不足で仕方ないけれど、そんなこと気にならないぐらい楽しい日々を過ごしている。

 

私はムビナナ出の新規だが、そういえば沼落ちブログを書いていなかった。

当時のことを思い出しつつ、気持ちの整理も兼ねて備忘録的に残しておこうと思う。

 

プロフィール

HiHi Jets(井上瑞稀くん)、King&Prince(永瀬廉くん)のオタク

・アイナナ知識はジャニーズ垢フォロワーの受動喫煙程度

・声優さんはちょっとだけ知ってる

 

ATTENTION

・ジャニーズの話をめっちゃする

・核心には触れてないと思うけど、若干ネタバレがある

 

 

▶ 目次

 

 

ムビナナ初見~沼落ちの記録

 

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2023年5月20日、全てはここから始まった。

別の記事にも書いたんだけど、ちょうどこの辺ってKing&Princeから3人抜ける直前の時期で。

家に引きこもってても事実を受け入れられず死んでしまいそうなので「何か別のことしてあまり考えないようにしよう」と思って、その時目に入ったのがちょうどフォロワーがツイートしていたムビナナだった。

この後丁寧に各公演についての解説のリプを貰い、翌日DAY2の舞台挨拶つきに参戦することになった。

 

 

その時の感想がこちらになります。

 

軽い気持ちで軽装で参戦したら思いの外曲が良くて刺さりまくって、メモ取りたいのに筆記用具がなくて、咄嗟に腕にアイライナーで感想をメモったの、未だに自分でもツボってる。ウォータープルーフだからなかなか落ちなかった。

 

まず刺さったのがササゲロのトンチキ感。

こんな様子のおかしい曲をジャニーズ以外で聴けるんだとキャッキャしてしまった。

最初のピーーーで次の曲を察したオタク達の悲鳴にビクッてなったことと、「俺は重いぜ?」の御堂虎於と「なんてね」の棗巳波に会場で特大悲鳴が上がっていたのを覚えている。そらそう。

 

あと激情とRe-raiseも良いなーって思った記憶がある。

激情がKAT-TUNのライブぐらい火柱上がってて、めちゃくちゃ景気良くて嬉しかった。

アニソンっぽさがなくて、普通にJ-POPとして耳馴染み良い感じの曲が多くて好きだなって思った。

 

今でこそImcomplete Rulerが物語のキーになる神曲だと分かるが、当時の私の感想は

「さっきの曲めっちゃ良かったなー…あっ赤い子出てきた。違うグループだよね?ユニット曲までしてくれるの?福利厚生凄いなー。それにしては落ち着いた曲だな。他のユニットどんな感じなんだろ…あっ終わった!?IDOLiSH7出てきた!?そうなんだ…いやでも悲しそうな顔してるしこの2人の関係性が只事じゃないのは分かる…」

こいつ、何も分かってない。

 

 

この後特典冊子を読み、七瀬陸と九条天が生き別れの双子であること、和泉一織と和泉三月が兄弟であることを知った。

これはなんか面白いかも…と思い、公式サイトやpixiv大百科を見て大体のプロフィールを頭に入れた。

 

 

そこから1週間後の5月28日、せっかくだからDAY1も行くか…と思って再び映画館に行った。

 

 

この時King&Princeはメンバー脱退済み、2人きりの活動が始まった頃だった。

5人じゃなくなって寂しい気持ちと、2人で守ってくれてありがとうの気持ちが混在して心がぐちゃぐちゃになっていた頃。

 

この日、初めてRESTART POiNTERを聴いた私は大泣きした。

 

ふせったーの再放送になるんだけど、

「叫びたくてちょっと怖くて だけど踏み出せるハズだろう?」

「Fly high! だから信じている 思うままに駆け抜けろ」

この2つの歌詞が耳にスッて入ってきて、King&Princeの曲と重なって涙が止まらなかった。

 

詳細は割愛するけど、King&Princeの楽曲、特に5人後期の曲は、聞き手を肯定してくれる内容の曲が多い。

誰でも何にでも挑戦したっていいし、疲れたら休んでまた走り出せば良い。

それらの曲と同じように、「私が行動するということ」そのものに対して背中を押してくれるような歌詞が多かったなと感じた。

 

普段曲を聴く時、私は歌詞が全然入ってこないタイプで。

曲自体のかっこよさで善し悪しを判断せざるを得ないことが多いんだけど(だからバラードとかラップとか歌詞主体のジャンルが苦手)、DAY1のIDOLiSH7の曲はどれも歌詞が脳内で咀嚼できるぐらい自然に耳に入ってきて、なんというか感情に直結してくるように感じたのをよく覚えている。

何度も繰り返し聴いた曲じゃなくて、今日初めて聴いた曲なのに。

 

TOMORROW EViDENCEでもグッと来た。

「だって君と見たいんだ どんな季節さえ超えた未来を!」の歌詞が刺さった。

アイドル側が君(=私)に目を向けてくれるような歌詞に弱い。

私たちはアイドルのことを見てるけど、向こうも私たちのことが見えてるよって言ってくれている気がして。

 

あとPieces of The Worldがめっちゃジャニアイだった。

白の衣装を着たたくさんの人が踊るので。

レインボーアリーナの0番に立つ七瀬陸、何も知らない私でも感慨深かった。

 

DAY1を観て、私は完全にIDOLiSH7の虜になった。

久しぶりに「この人達のこともっと知りたいかも…!」とドキドキする感覚を味わった。

 

 

 

私の沼落ちポイント

 

94分の映画が2本、たったそれだけのことだ。

それなのに、何故ここまで好きになってしまったんだろう、と自分でも不思議に思っていた。

 

色々考えてみたんだけど、結論としてはタイミングと現場としてのクオリティにあるのかなと思った。

 

 

タイミング

 

私はKing&Princeから3人脱退して2人残る体制に移る過程で、ちょうどアイドリッシュセブンに出会った。

 

他の先輩マネさん達も仰っていたけど、DAY1はこれまでの彼ら自身やファンとの軌跡を振り返るセトリ、DAY2はシンプルに曲の攻撃力で殴るセトリだと思っている。

 

メインストーリーを全部読んだ今だから言えるけど、特にDAY1のセトリはハッキリ言って初見の人間に全く優しくない。

個人的には、DAY1のセトリは今まで応援してきたファンのために用意されたセトリで、新規が入り込む隙なんて1ミリもないように感じた。

 

それでも、初見で何も分からないながらも、彼らの軌跡が透けて見えた。

16人とそのファンの間に、確かに絆が存在するのを感じた。

 

それが、King&Princeが歩いてきた道や自分との思い出にピッタリ重なった。

自分が見てきた彼らを投影したかのようなアイドリッシュセブンというコンテンツが、するりと私の心の穴に入り込み、すっかり拠り所になった。

 

心の拠り所にするのであれば、ジャニーズ事務所の別のグループや、スタダやLDHのアイドルでも良かったはずだ。2次元であれば、同じアイドルコンテンツのあんスタやうたプリでも。

それなのに私がこのタイミングでここまでアイドリッシュセブンにハマったのは、出会ったタイミングが奇跡だからで。

 

奇跡というより最早運命だったと言っても過言じゃない気すらしてる。

私たちはきっと出会うべくして出会った。

 

 

 

現場としてのムビナナ

 

「流行りの映画行くかー」ぐらいの気持ちで行ったムビナナだが、気付いたら自分の中で"コンビニエンスな現場"ぐらいの立ち位置になっていた。

 

だってみんな、ペンライト振るの好きやろ?

 

私はペンライトを振るのがめちゃくちゃ好きだ。あの「まわりの人に合わせて一体感を出さなきゃ!」みたいな感じ、なんか体育祭のダンスとかと同じ気持ちになる。

いーち、にーい、って振るか いち!にい!って振るかの違いもあるし(これ文字で伝わる?4分音符と2分音符みたいな感じ)、JourneyやWFWみたいにみんなで踊れる振り付けがあるのも良い。

普通に振るだけなんだけどモンジェネの「ジェネレーションを君と」のところみたいに音ハメみたいにしてペンライトを振るのも好き。

あと自担のパートでペンライト(4~8本)を頭の上で8の字に回すやつ、THEペンラ芸!って感じで景気が良くてめちゃくちゃ好きなんだけど一体何なの?この界隈特有なのかな。

 

ジャニーズのコンサートにおけるペンライトって「私はあなたを応援しています」っていう意思表示の意味合いが強いと思ってる。

ムビナナ(というかアイナナ現場?2次元コンテンツがベースの現場?)は、それに加えてパフォーマンス感があって、見てて面白くて好きだった。

 

ジャニオタの場合、グループにもよると思うんだけど、アリーナではうちわを掲げ、スタンドでは双眼鏡を覗くのに忙しいので、公式の振り付けがある曲以外はそんなにめちゃくちゃペンライトを振らない気がするんだよな。

 

あとこれはかなり特異だと思うけど、私は現場の空気感や、そこにいるオタク達のことがかなり好きだ。

そのアイドルやコンテンツのことが好きな人しかいない空間。各々が自分の好きな人やものを「好きだ!」と声を大にして言える空間。自分もそれを好きでいていいのだという安心感。

行き先はたかが映画館だけど、このためにオシャレしてくる人がいたり、友達と「楽しみだねー!」ってワクワクしていたり。

こんなハッピーな空間がこの世に存在するのか?ってぐらい大好き。

声こそかけないけれど、心の中でずっと「楽しいよね~私も楽しい~!」とまわりの人に念を送っている。行動に移してないからセーフだろ。

 

 

 

沼落ち~その後

 

前置きが本編みたいになった。

まあ沼落ちブログだし良いよね。

 

ムビナナで綺麗に沼落ちした後、メインストーリーを読んだ。

 

ジャニオタの自分にとって、メインストーリーの内容は残酷以外に表現のしようがなかった。

芸能界の厳しさや、ファンの想いをアイドルがどう捉えているか。派閥、攻撃、墜落、再生。

変わりゆく環境の中で、それでも変わらずその姿を見せようと奔走する16人の姿に心を打たれた。

 

例えば、2部4章4話で百が言った「アイドルを苦しめるのはいつだって、好きの感情なんだよ」の言葉。

身に覚えがありすぎて、「私の行動は果たして自担たちを苦しめていなかっただろうか」と少々悩んだりもした。

それでも私たちの好きの感情を許して、私たちの声に耳を傾けて応えようとしてくれる姿には頭が上がらない。

 

特に私の心を揺さぶったのが、九条天という人間である。

(ただ自担にはならなかった。理由は後述)

 

これも後述するんだけど、九条天は私の自担である井上瑞稀くんに凄く似ている。

見た目やアイドル論もさながら、ストーリーで描かれている彼の心境の移り変わりみたいなものは、そっくりそのまま「これ私が知ってる感じかも…」と感じた。

(大前提、私はアイドル達がいつ何をどう思ったかなんて知る由もない。YouTubeや雑誌で彼らが語る情報に脳内で補完を加えているだけにすぎない)

 

1部17章4話、最初は「ビジネスパートナーに友情なんて必要なかった」と零す九条天。

何故なら、メンバーに何かあった時に心が痛んでしまうから。

辛くなるぐらいなら、いっそ最初から友情なんて存在しない方が良い。九条天は孤独を選択した。

瑞稀くんもまた様々な出会いと別れを繰り返し、一度はあの世界で1人で戦うことを選んだアイドルだった。

 

それが段々メンバーのことを友達と認め、甘えた姿を見せるようになった。

ここも同じ。一度は1人で戦うことを選んだ瑞稀くんが、いつかのコンサートでの最後の挨拶で、他のメンバーについて「この4人じゃないとダメなんです」と語った。

 

永遠なんてない。

それはメインストーリーでも度々取り上げられたし、ジャニオタの私も嫌という程分かっている。

突然の脱退や解散なんて全然有り得るし、気付いたら事務所が泥舟だったので。

自担がずっとアイドルとして表舞台に立ち続けてくれる保証なんてどこにもないし、彼らの人生を私たちが決める権利なんてあるはずもない。

 

それでも私たちの脳内にその姿を焼き付けて"永遠"にするために、彼らは今日もその輝きを提供してくれる。

 

ムビナナで透けて見えたものとはまた違うけど、まるで私が好きな人達の軌跡をそのままなぞっているかのようなストーリーを読み、時々心がボロボロになりながらもしっかりと感動させてもらった。

 

 

 

推しを語る

 

アイドリッシュセブンを好きになって、自分の人生がかなり変わった自覚がある。

特に私を変えた人のことを書き残しておく。隙自語祭り。

 

 

和泉一織

 

今まで「私って和泉一織のこと好きかも」などネタに走る発言をすることで何とか正気を保っていたが、この際だから正直に言わせてもらう。

私は彼のことが好きだ。

何でも器用にこなせるしクールキャラの皮を被っているけど、実は年相応の弟気質で可愛いものが好き。不器用な彼のことが愛おしくて仕方ない。

未だに少し恥ずかしくて名前を口に出そうとしたらヘラヘラしちゃうし、こんなド新規の私が青色のペンライトを振っていることに不安になるけど、これでも最近は一織担としての自覚が芽生えつつある。

 

勉強もスポーツもできて、頭の回転が速くて物事を俯瞰的に見ることができる。

きっと望みさえすれば何者にでもなれる。

大学受験をして良い大学を卒業できるだろうし、就職活動をすれば引く手数多であろう彼が、17歳というこの先無限に進路がある年齢で、それでもアイドルに拘る理由がずっと分からなかった。

 

けれどストーリーを読み進めるうちに、先輩マネージャーさんの解釈を読み進める度に、"彼が守りたいと思ったもの"の存在を強く感じた。

自分にしかできないプロデュースという役割。

"One for all, All for one"の関係性。

みんなで作る物語。

遅れてやって来た青春。

大変なことなんて当然のようにあるだろうけど、楽しくて仕方ないだろうなと思う。

こんなの簡単に手離したくないに決まっている。

 

私は"不器用な天才"に強く惹かれる。

更には、不器用なキャラがまわりの人間の言葉や言動を支えに成長し、最強になるようなストーリーが好きだ。

推し金太郎飴か?ってぐらい、今まで好きになったキャラは大体同じような性格をしていた。

 

和泉一織も例に漏れず"不器用な天才"だと思う。

パーフェクト高校生を自称するぐらい何でもできるのに対人関係だけが異様に苦手で、ズバッと言って反感を買うようなこともあれば、相手によっては自分の気持ちを伝えることにも臆病になってしまう。

そんな彼が、IDOLiSH7での活動を経て自分のやりたいことを見つけ、思い切って自分の気持ちを伝えることができた。

その成長物語に分かりやすく感動してしまった。

 

アイナナにハマったことを伝えた時、私のことを知る人達に「好きなの九条天でしょ?えっ和泉一織なの!?意外だね!?」って言われまくったけど、理由を言うと全員納得したように「あー」「なるほど」と言っていた。

好みの一貫性があり過ぎる。

 

この記事を書くにあたり自分のツイートを遡っていたんだけど、1部3章を読み終えた時点で「和泉一織っていう人かわいすぎる」とツイートしていたので相当素質(?)はあったのだと思う。

 

そこから明確に自覚したのは4部5章3話の陸くんにファンサをするところ。

普段真面目な人間が見せる茶目っ気に、「BANG!」のファンサ通り見事に撃ち抜かれた。

お前が撃たれてどうするんだよ。そういう場面じゃないだろうが。

人間って誰かのことをかわいいと思い始めたら終わりなので…その瞬間から全ての言動をかわいいと思い始めてしまうので…。

 

極めつけは5部13章の、自分がIDOLiSH7をプロデュースしていることを三月くんに言うシーン。

パーフェクト高校生が見せる不器用さに心がギュッとなって一気に落ちた。

 

最近配信された8周年の特ストでもそうだったけど、年々その言動や表情(見えないけど)が柔らかくなっていくところを見ると、安心と嬉しさが込み上げてくる。

 

彼のことを気になり始めてから、自分の中で認識できる色が1色増えたような気がする。

青いものを見つけたら写真を撮ったり、服やネイルを選ぶ時に青色を手に取ってみたり。

更に何故か自分磨きのモチベーションにも繋がっており、普段着ない系統の服に挑戦したり、時間をかけてヘアアレンジを頑張ってみたり、デパコスのスキンケアに手を出したり、とにかく色々やっている。本当に何で?
完全に現場前のアレである。毎日がめちゃくちゃ楽しい。

 

これからも自慢の自担です。

 

 

九条天

 

ムビナナを初めて見た時、「あっ私は多分この人のことを好きになるんだろうな」と直感的に思った。

 

彼は私の自担であるHiHi Jets井上瑞稀くんにとても似ている

中性的な容姿と透明感のある歌声。

頭から指先つま先まで気を抜かないところ。

負けず嫌いでストイックなところ。

ファンを第一に考えて感謝の気持ちを伝えてくれたり、パフォーマンスできちんと返してくれるところ。

「自分は商品である」と割り切り、ファンが求める"アイドル九条天"を自己プロデュースして創造し、提供しているところ。

消費される者としての自覚があるところ、そうしてまでファンのことを想っている、もしくはそうありたいと願うだけのアイドルとしての覚悟があるところ。

 

ここまで似た要素が揃っているのに私が彼に対してそこまで重症にならなくて済んだのは、ストーリの都合上ではあるが私が"IDOLiSH7のマネージャーという立場から"彼らの裏側を知ってしまったからだと思う。

 

私は九条天のアイドルとしての在り方のようなものを心酔しているが、じゃあその正体を暴きたいか、素の部分も見てみたいか、と言われると全くそうではない。

彼が努力して創造してこちら側に提供してくれているアイドルとしての側面を、私はファンの一員としてそのまま素直に受け取りたい。

「どんな九条天でも素敵」だなんて絶対言いたくない。

それは彼の努力に対する否定であり、とても失礼なことだと思うから。

 

だから九条天は私にとって自担ではないし、裏側の部分・素の部分を見たくないなって気持ちがほんの少しだけある。

 

私がもしアイドリッシュセブン世界線にいたら、間違いなくTRIGGERの九条天のオタクをしていたと思う。

量産の強そうなオタク達にビビりながらもひっそり全通し、公演の度に怪文書(ファンレター)を送るモンスターになっていたに違いない。

今ぐらいの距離感がちょうど良いのかもしれない。

 

とはいえ"自担ではない"だけなので、今後もパフォーマンスにはしっかり沸くしかわいい言動には「かわいい~!」って積極的に言っていきたい。

 

DDじゃないです。いや本当に。

 

 

七瀬陸

 

結局フレフレが好きなんじゃないですか?それはそうなんですが…

 

この世には、"何かを背負う瞬間とてつもない輝きを放つアイドル"というものが存在する。

 

アイドルグループを応援したことがある人なら、大体イメージが掴めるんじゃないかと思う。

かく言う私も、初めてムビナナを見た時に直感的にHiHi Jetsの髙橋優斗くんと同じものを感じた。

現在のジャニーズJr.の先頭に立っていて、今年のドーム公演では200人のセンターを飾った人。普段はアホの男子感が強いんだけど、いざステージに立つと時折驚く程綺麗な表情を見せる人。

 

七瀬陸もまた"背負う側"の人間だと思う。

彼自身の覚悟や兄への気持ち、IDOLiSH7のセンターという役割、ファンの声…書ききれない。

何も背負っていないアイドルなんていないと思うけど、それにしても彼はいつも大量の"何か"を背負ってセンターに立っている。

 

そんな七瀬陸が「できるよ!」って言うからこそメンバーも何でもできる気がするし、ファンは彼を「喜ばせたい」「悲しませたくない」と感じ行動する。

メインストーリー中で"訴求力"と呼ばれているものの正体だと思う。

 

ただ、七瀬陸は孤独なセンターではない。

奇数人なのに彼を挟んでシンメがつくわけでもないし、固定センターではあるけど彼の隣には大体和泉一織がいるフォーメーションが多い気がする。

彼のまわりにはいつも人がいて、その人たちは笑顔を携えている。

 

絶対にセンターを1人にさせないグループ、それがIDOLiSH7だと解釈している。

それは「誰も置いていかない」がコンセプトの七瀬陸に対して他のメンバーから還元されたものなのかもしれないし、この辺がIDOLiSH7の暖かさやストレートさに直結してくるのかななんて思う。

 

また、彼のアイドル性は天性のものだと感じる。

ファンに見せる姿に、裏表が全くない。

九条天が提供するのが彼が創造した何かであるならば、七瀬陸が提供しているのは彼自身だと思う。

何言ってるか分かんなくなってきたけど、ジャニオタだったら多分言いたいこと分かるよね!?

 

結構何を言ってるか分からなくなってきたのでここで止めるけど、要は圧倒的センター力に殴られたって話をしたかったのでした。

 

 

増田俊樹

 

登場人物と同列にすな。

なんか気付いたらめちゃくちゃに刺されてた。

 

一応アイナナに出会う前から存じ上げてはいた。

「この人が増田俊樹…!」と初めて認識したのは確か月スタの2023年4月号。エレメントの時。

この時から「顔めっちゃ良いけど様子がおかしい人だな…」と思っていた。

 

その後ムビナナの舞台挨拶にも何度か出られているのを見たけど、感想としては変わらず「顔めっちゃ良いけどすごい静かだし、口開いたと思ったら様子がおかしいな…」って感じだった。

 

初めて「あっこれヤバいかも」と思ったのはOp.7の円盤を観た時。

もう冗談抜きに普通にメロメロになってしまった。私が何か悪いことする前に早く始末した方が良い。

この時ほど増田さんの本業がアイドルではなく声優であることに感謝したことはない。

こんな人ジャニーズとかにいたら破産してた。

 

九条天の部分でも書いたけど、私は裏面を見せないアイドルが好き。

その人が創り上げたもの自体を楽しみたい。

 

私は、和泉一織役の増田俊樹、特にオプナナ円盤の彼を見た時にそれを強く感じた。

 

そもそもの話、私は「声優のライブ?声の良いおじさんが歌ってちょっと踊るだけやろ?」とめちゃくちゃ斜に構えた態度を取っていた。

それがアイナナのライブ円盤を観て、考え方がまるっと変わった。

いるんだよ。そこに。本人が。

 

声優さんたちがキャラを分析・解釈して「このキャラはこういう動きをするだろうな」って考えた結果だと思う。

音声と映像の乖離がない。「口から音源」というのはよく使われる表現だけど、それに合わせても映像が不自然にならない。

 

あとアイナナだと衣装がかなりキーになってる気がする。

全くコスプレじゃない。普通に衣装。

フォロワーに衣装の資料集を見せてもらったことがあるんだけど、なんというか質が良いの一言に尽きる。

造りがめちゃくちゃ凝ってるし、見えないところにもちゃんと細工が施されててびっくりした。

 

大前提アイナナのライブは完成度が高い。キャラがそこにいる。

それでも、例えばMCの時や最後の挨拶の時、いわゆる"中の人"が見え隠れすることはある。

(これが良い悪いの話じゃない。中には声優さんが好きで参戦されている方もいらっしゃると思うので)

 

でも和泉一織は別格だと思った。

増田さん本体が全く透けて見えない。

 

出てる円盤は大体見たんだけど、年々そのクオリティが上がっているのを感じた。

オプナナの時なんてBMIまで揃えていたらしい。変態すぎる。

 

歌(歌い方や発音)やダンスは勿論なんだけど、細かいところに和泉一織が"いる"。

スタトロに乗ってファンサする時にうちわ全然読んでくれないところ、MCの時に端っこで大人しくニコニコしたり静かにリアクションしたりするところ、カメラに抜かれてるのに目を逸らすところ、全部和泉一織がやりそうだなって思った。

頭を抱えた。

 

フォロワーの先輩マネさんに教わったんだけど、CUT2020年4月号に声優さんのインタビューが載っている。

そこで彼は「観客の夢を壊さないために役に寄せている」といった内容のことを語っていた。

この考え方とそれに伴う行動が、増田さんが導き出した「役を演じるということ」に対してのアンサーだということに、シンプルに感動した。

 

あとラジオやニコ動の番組を聴いて思ったのが、増田さんの話し方や考え方が好きだということ。

 

増田さんって、思考のプロセスが見えるような話の組み立て方をする。

自分の主軸が1本バンッとあって、それに伴う手札をいくつか持っていて、そこからトピックに向けてそれらを並べていくような印象を受けた。

 

今はこんな感じの温度感で、これ以上重症にならないように結構薄目で見ている部分がある。

でも万が一これから現場なんか入ったら死んでしまうかもしれない。

私が転がり落ちる過程をどうぞ見ていてください。

 

 

 

これからのこと

 

こうしてズドンと沼落ちし、和泉一織という人間を自担とし、今に至る。

 

アイドリッシュセブンは8年もの歴史があるコンテンツである。こんなぽっと出のオタクが全てを理解できるなんて到底思っていない。

ただ、新規は新規なりの楽しみ方があると思う。

何せ8年分だ。履修すべきことなんて山ほどある。

1度きりの新規、自分なりに楽しくオタクしたいな。

 

やりたいことでもまとめておくか…

 

 

メインストを復習&サイストを読み進めたい

最初の方で何も気付かずに読み飛ばしてしまった部分がある気がするので、それぞれのキャラクターが分かった今の状態でもう一度読み直したい。

サイドストーリーや劇中劇も読んで先輩マネさんの話に混ざりたい。
時間が何時間あっても足りない気がする。

 

現場に行きたい

オタクなので現場に行ってナンボだと思っている。

グループ単独現場も行きたいし、もしナナライなるものがあるとするならば是非行ってみたい。

円盤で何度も観たあの感動を、絶対に現地で体感したい。

米粒みたいな出演者を見てキャーキャー言いたい。チケットがご用意されるかどうかは置いておいて。

アイナナの現場は勿論、アイナナを通して知った声優さんの現場にも行ってみたい。
最初に行くとしたら朗読劇かな~。

 

友達を増やしたい

これもう本当に~!
ずっとムビナナぼっち参戦だったんだけど、痛バとかモンちゃんとか持ったかわいい子たちが一緒に参戦してるのがめっちゃ羨ましかった。

大人になってからの友達といるのって楽しいんだよな。同じクラス/職場の組織的な繋がりよりも、趣味とか好きなものを通じて繋がって会話ができるから。

フットワーク軽めでいきます。対戦よろしくお願いします。

ちなみにG4Y名古屋参戦します~!いぇい!(小声)

 

 

 

改めて『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』千秋楽おめでとうございます。

今後とも16人の活躍を楽しみにしています。

 

 

おわり。

 

ダンマカ読んだ

それはフォロワーとご飯を食べていた時のこと。その時開催されていたリンウイの話をしていて、リンウイ以外の劇中劇もめちゃくちゃ良いこと、けれどそれらは何かしらのイベントで復刻する以外では現状見る術がないことを教えてもらった。「私も読みたいよ~復刻して~」なんて話していた。

そのわずか1週間後、8周年記念イベントの報酬としてストーリーチケットが交換できるようになり、過去の劇中劇を読めるようになった。いや願いが叶うまでが秒速。私は「もしかしてあのマクドに関係者おったんかな?私らの話聞いてたんかな?」とまで思った。そんなわけない。

フォロワー達がこぞってダンマカを勧めてくるので、「こりゃ読むしかねえな~w」と思って読んだ。結果、勿論アイドリッシュセブンのあのキャラがこの人物を演じている、という点には刺さったのだが、それ以前にストーリーとして苦しすぎてしばらくズン…となってしまった。劇中劇なのに。フィクションの中のフィクション、フィクションのマトリョシカのような状態なのに。特に自分に響いた点をベースに、自分自身の思考の整理のためにこの記事を書く。

 

ATTENTION

思想が強い

全ての文末に「※個人の感想です」が付く

怒らないでください

 

 

 

 

宗教は強い

「人間を集め統率する」といった点において、宗教はとても強い。

まず、信仰する対象は何だって良い。人間は基本的に何かを信じ縋り付きたい生き物なので、「これがあなたの拠り所です」と言われたら信仰対象が神仏だろうが動植物だろうが関係ない。

また、宗教は非常にローリスクハイリターンである。例えば会社を作るのには資金や労働力が必要だし倒産すれば借金を抱えるリスクがあるが、宗教は信仰対象と少々巧みな言葉さえあれば人を集められる。信者は何も努力しなくても組織に属することができるし、それは信者の安心に繋がる。

もっとアイドリッシュセブンのオタク的に身近なもので言うと、「アイドルを推す」といった行為もよく宗教に例えられている。好きなアイドルを応援するために、私たちはSNSでファン同士結束し、自分たちで作った暗黙の了解をきちんと守り、ライブに行き、グッズを買い、動画の再生回数を増やす。歌って踊るアイドルの輝く姿は、現実に疲れた私たちを癒してくれる。まさに救済である。一方、応援なんて口実だし、そんな私たちを見てアイドル側がどう思っているかなんて関係ない、なんて人もいるだろう。自己満足と言われても構わない。何かを好きでいる自分が、特定のコミュニティに属している自分のことが、好きだし安心するのだ。

完全に余談だが、ここまでの話を少しでも面白いと思った人は是非『完全教祖マニュアル』(架神恭介/辰巳一世 著)という本を読んで欲しい。単純にアークやナーヴ教会の解像度が上がるし、現代社会にも通ずる部分があって面白い。私は関係者でも何でもなく、ただこの本が好きなだけである。

何の話だっけ。まあそんな感じで、アークは天子を信仰対象とし、人を集め、組織外の人間は除外し、国を作った。実は天子は奇跡なんて起こさず、それどころか人間を殺すための技術の結晶・呪術兵器である。しかしそんなことを知らなくたって、信者には何の関係もない。あの国の人間は、恐らく天子の正体なんて暴こうともしない。「自分がそれを信じている」からである。もしくは、疑問に思い行動に移した者は異端とみなされ、排除されたり始末されたりしたのかもしれない。結果的に組織の濃度は高くなっていく。凄いシステムだなこれ。呪術兵器なんて存在がバレたら国の信用問題に関わるだろうに、それを包み隠して逆に信仰対象としたの、昔のナーヴ教会の人は頭が良かったんだなとシンプルに感心してしまった。

 

 

変化を嫌う人達

いつだって変化は怖い。それまで自分が当然だと思っていた前提が崩れてしまうのだから。ダンマカのストーリーにおいてポイントになるのが、こういった「変化を嫌う人達」だと考える。私はどちらかというと彼らと同じく変化が怖いタイプの人間なので、首を縦にぶんぶん振りながらこのストーリーを読み進めた。

 

フーガ

これは隙自語になるが、私は「好きになった時が旬」というフレーズをよく使う。例えば好きなアイドルに対して。勿論日々"好き"は更新されるのだが、好きになったキッカケの部分が今も一番好きであることが多いし、特別思い入れがある。(勿論、その変化やそれに至るまでの動機を踏まえた上で全てが好きだと思える対象もいる)

人間は変化する生き物である。髪は伸びるし身長体重も変動する。大人になったら顔つきが変わる。また人間を取り巻く環境や情勢も日々変化する。その度に価値観をアップデートし、考え方が変わったりより戦力的に動いたりする。

自分は変えられるけれど、他人はそう簡単に変えられない。相手との齟齬が起きた時に自分にできるのは、大きく分けて ①変化を受け入れるもしくは諦める、②自分の意志を伝え相手が変わるのを待つ、の2つである。だが稀に、③実力行使で無理やり相手を変えようとする といった奴が現れる。それがフーガだと私は思った。(ちなみにこの部分は本当にただの私の考えなので、違うだろと思っても怒らないでください…人には人の数だけ考えがあるので…)

Ep.26-1で明らかになるが、フーガは出会った時のリーベルが好きだから彼の下にいたいと思った。自分をピンチから救ってくれるリーベルのことをどこか神聖視していた。だが実際は自分のことを助けてくれない時もあるし、ちっちゃなアルムなんかの存在に救われる人間的な一面だってあった。自分が好きなリーベルとは違った、もしくは違っていった。だから元の、自分が好きなリーベルに戻すために、リーベルの意思は無視してアルムを引き剥がし、リベリオンを"元通り"にした。ただフーガのこの一連の動機と行動、気持ちはとても分かるのだ。だからこそ苦しいし、「もっといい方法なかったのかな」なんて考えてしまう。

ところでフーガはTRIGGERの『VALIANT』という曲を聴いた方が良い。「変わらない為に変わり続ける類なき己へ」の部分を聴いてもう一度よく考えて欲しい。何の話?

 

黒縄夜行

第12地区と黒縄夜行の話、まるで現代の日本を見ているようで私はとても辛かった。SNSで仕事家事子育てに疲れ「しんどいです」という人がいれば、外野から「努力していないからだ」「自分たちの時代はもっと辛かった」と返ってくるあの感じ。自分たちの苦しみもお前も味わえと思っているあの感じ。あと苦しい現状を「昔からこうしてきたから」って変えないのも凄く日本的な価値観だと思う。昔の人も苦しんできただろうから、自分だけが楽をするわけにはいかない。ヴィダのように、彼らは代々同郷の仲間の想いを背負って生きてきた。第12地区ってダメな方に転んだ場合の将来の日本なのかも。

Ep.16-1で、黒縄夜行初め第12地区の人々が明日を生きるのに精一杯な状態であることを知る。(私は仕事をしながら「この作業って絶対もっと簡単にできるけど、簡単にする方法を探してる暇がないんだよな…」と日々ヘトヘトになっている人間なので、規模は全然違うけれど何となく分かるような気がした) そんな中、生まれも立場も異なりそれなりに余裕がある人間に何か言われたって、立場が弱い側からしてみればそれはただの上から目線なのだ。目線を揃えない限り、それはクソバイスになる。「こうしたらもっと良くなるよ」って言われたって「じゃあお前らがやってくれよ!!!」となってしまう。辛すぎる。これどうすれば良いんだろうな。黒縄夜行がもう少し協力的、且つリベリオンが全部取り持ってくれてあとは黒縄夜行が加わるだけの状態になる、ぐらいしか私には解決策が見つけられない。

 

アーク

アークが地上の他の国と協定を結べば全員が幸せになってハッピーエンドである。しかし実際はそう簡単にはいかない。他所から何の思想にも染まっていない人間を入れるということは、ナーヴ教会の異常性がバレて反感を買うことに繋がりかねない。大前提、国という存在は強固なものである必要があり、内的要因で崩れるなんてことは避けたい。宗教の部分でも話したが、現状アークの結束力はナーヴ教会を中心にとても強い。恐らく、国民には信者か何も考えていない人しかいない。それを崩されるのなんてごめんだし、それなら外の人間を入れず現状を保つ方が平和だし色々とやりやすい。自分が得をしないのに生じるリスクは可能な限り避けたい。気持ちは分かる。

 

 

変化できなかった人達

後編を読んだ時、「シナリオライターはフラウェのオタクか何かなんか?」と思った。そんなわけがない。

変化を嫌った人達とはまた別で、地下の3人は「変化できなかった人達」じゃないかと思っている。

Ep.33-1で、最初に地下に潜った時には3人以外にも仲間がいたという話があった。その仲間の中には自身の家族や友人、もしかすると恋人や子供もいたのかもしれない。自分は何も変わらないのに、彼らはどんどん老いて死んでしまう。ついに3人だけになる。その別れに身が引き裂かれるほど辛い思いをしたかもしれない。いっそ死んでしまった方がマシかもしれない。でも死ねない。辛さはずっとこのままだ。悲しみは時間が解決してくれる、なんて言うけれど、まわりに環境の変化が何もないのだから悲しみはずっと続く。永遠の命を手に入れたことを悔やむ。死んでやり直したい。でも死ねない。"死"という行為は逃げの最終手段だと思うのだが、3人はそれができない。逃げたくても逃げられない。

Ep.39で『リーベルと共に永遠を生きる』を選んだ場合、Ep.40で不老不死はリーベルとアルムに引き継がれ、カバネ・クオン・コノエの3人はようやく死ぬことができる。カバネは死ぬ直前、「あれだけ時間があったのに」伝えたかったことを伝えられなかったことをようやく後悔する。アイドリッシュセブンというコンテンツは”永遠”がキーワードである。ずっとこのままでいたい。永遠にアイドルでいたい。でも永遠の時間を手に入れたって、このカバネのように「どうせ先は長いんだから。変わらないんだから」と先延ばしにして何もできないこともあるだろう。永遠でいたい、でもそれは不可能である。タイムリミットがあるからこそ人は何かを成し遂げようと足掻くし、その姿が儚くも美しいのだと言われた気がした。

 

 

常識とは

ダンマカのもう1つのテーマとして、「自分の常識と他人の常識」があると考えている。

ダンマカの登場人物は、大体閉鎖的なコミュニティの中にいる。各々が自分の常識で物事を語るから一生対話ができないし話がどんどんややこしくなる。でも例えば全員がアルムみたいに他の価値観を取り入れたら話が変わるかって言われるとそう単純でもなくて。見たことない地上のものを綺麗だと思うアルムに対して、Ep.16-1でヴィダは「お前が見てきたっつう地上は、観光地みたいなもんだ」と言う。相手を理解し寄り添おうとしたところで、自分が見えているものは氷山の一角に過ぎない。だから完全に理解するのは難しい。じゃあどうしろって言われても全然答えられないんだけど…。常識・価値観の擦り合わせ・相手の大義名分との兼ね合い、この辺は本当に難しい。個人的には、常識とか理性的な部分を全部抜きにした時に、最後に人を動かすことができるのが”感情”だと思う。感情だけは、計算も予測もなしに「なんかいける気がする」という気にさせるチートアイテムだと考えている。七瀬陸を見ると納得してもらえると思う。

 

その他感想

私は八乙女楽のことを中島健人だと思っているんだけど、リーベルが本当にMissionの中島健人にしか見えなくて何回か笑いそうになった。絶対ラスサビでTシャツ破く。

ライデンは絶対ゴールデンカムイにいる。と思ってたら別のフォロワーが煉獄さんに似てるって言ってて心の中で握手した。

リーベルとタッグを組んでからのクヴァルがただのツンデレでとても愛した。「勘違いするなよ」ってラノベツンデレヒロイン以外が使うことあるんだ。リーベルとクヴァルめっちゃいいコンビだよね。ブロマンス!って感じがする。

リーベルって八乙女楽を当て書きしたらああなった感じ?ほぼ八乙女楽でびっくりしたんだけど。リベリオンがアイナナ演技班の3人なのが良い。クウラは大和さんに狂気を少し足した感じだったな。フーガ役の巳波ちゃんが普段の姿からは想像できないぐらい演技が上手くて驚いた。同作品中に軽くて口が悪い後輩役も狂人の役も両方こなせるなんて。流石子役だっただけある…。あと贔屓目かもしれないけれどヴィダ役の天くんも流石だな〜って感じだった。あと当て書きでいうとユキのロイエもわりとそのままやんけと思った。あんなのちょっと元気なユキだよ。私はプラセルとコノエもわりとあのイメージだな。反対に普段とのギャップに驚いたのはナギのミゼリコルド。オタク帰ってきて(泣)ここなって言って(泣)って感じだった。

カバネの「あれだけ時間があったのに」とクオンの「あれだけ時間があったから」の対比が好きすぎる。不老不死になったことから時間があったのにいざ死ぬってなったら後悔し始めるところまでカバネは全部ネガティブに捉えてるのに対して、「助けてもらったから」っていう遠慮こそあるだろうけどクオンは自分が人を殺す存在から無害な存在になったことをわりとポジティブに捉えている。この2人本当に真逆で面白い。サイドストーリーないのかな。ないよ。

普段AppleWatchつけてるんだけど、カバネが出てくる度に「深呼吸しましょう」「深呼吸には緊張がほぐれる効果があります」って深呼吸して落ち着くことを何度も勧められて笑った。息してなかったのかな。いつも突然出てくるもんだからこっちもびっくりしちゃって。

 

 

おわりに

劇中劇、すごい。

ダンマカ、多くの人が勧めてくるだけの理由があるなーと思った。普段見ているキャラとは全く違う形で、でも知っているキャラの姿形で動いているのが不思議な感覚だった。しかも公式ページのキャスト欄のコメントとかもすごくリアルでニコニコしてしまった。

キャラの魅力はさることながら、ストーリーが自分たちの生活や世界情勢に置き換えて想像できるほど深くて読んでてすごく面白かったし考えさせられた。シナリオライターの方が何を勉強されてきた方なのかがすごく気になった。頭が良くないと書けないよな。反対に頭が良くないと良い感想は生まれずただ「すげー!かっけー!」ってなるだけなので、この年齢だけど勉強は怠らないようにしないとな〜と思った。読書とか観劇とかする度に「これ歴史背景知ってたらもっと面白いんだろうな」と思うけど模試の世界史が12点の人間なので何も分からず考察もできず…

次は何読もうかな。

ジャニドリッシュセブンを考察する

 

『劇場版アイドリッシュセブンLIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』(以下ムビナナ)が公開されて3ヶ月、またアイドリッシュセブン8周年記念日の本日、いかがお過ごしでしょうか。

私はムビナナからアイドリッシュセブンに沼落ちした、新規も新規の人間です。普段はジャニーズのオタクをしています。

アイドリッシュセブンというコンテンツ、「アイドル」という存在についての描写が細かすぎて、それはそれは色々と想像しました。特に「アイドリッシュセブンの誰にジャニーズのどの曲を歌わせるか?」についてはもう妄想が膨らみすぎて…。Twitterを徘徊しているうちに、自分と同じことを考えている人がおり、#アイナナに歌ってほしいジャニソン大賞 というハッシュタグまであることを知りました。全力で乗っかろうと思い、この度ブログを書いています。

 

ATTENTION

今回の記事は「ジャニーズ楽曲をアイドリッシュセブンの登場人物に歌わせたら」というコンセプトの下執筆しております。もし不快に思われる方がいらっしゃいましたら、この段階でそっとブラウザを閉じていただきますようお願い致します。怒られたくないので…(正直)

 

筆者プロフィール

ムビナナ出新規 メインストーリー第6部まで読了

HiHi JetsとKing & Princeのオタク

 

 

 

 

IDOLiSH7

 

キーワード

王道 / 日常 / 空 / キラキラ / 1人にさせない


『僕空 ~足跡のない未来~』 なにわ男子

イメージが空であることと、地球というバカデカいものを包み込むような歌を歌っているところが、IDOLiSH7のイメージと合ってるな、というのが一番の選曲理由。IDOLiSH7って色んな壁や常識を飛び越えてこちらに手を差し伸べてくれるイメージがある。「なぁ、一緒に行こ!」は是非陸くんで。めっちゃ関西弁だけど(笑)


プリンシパルの君へ』 ジャニーズWEST

間奏の小瀧望くんが指揮者をするところ、絶対陸くんにやって欲しい!!!『NiGHTFALL』の落ちサビ、陸くんソロの振り付けで左手で一織くんとMEZZO"、右手でピタゴラに手を振りかざすところがあって、初見ながら「プリンシパルじゃん!!!」ってなった(笑)「ここから始まる君の世界」「世界を楽しめ君は主役」みたいに自分が自分でいることを肯定してくれるような歌詞がIDOLiSH7に似合うと思った。

 

『サンダーソニア』 Hey! Say! JUMP

YouTubeで曲探しをしていた時に見つけた曲。雷に打たれたようにハマったので選んだ。Hey! Say! JUMPIDOLiSH7も、「一人じゃないよ」が似合うグループなので。サビ前の山田涼介パート「只此処に咲いた僕らは 二度と離れない 一つも枯らさない 待って 舞って」を陸くんに歌わせたい。重要なところは思わず陸くんに頼みたくなる。


『初心LOVE』 なにわ男子

「ねぇ 今もだよ」誰に言わせる!?本命七瀬陸、大穴二階堂大和、対戦よろしくお願いします。別のブログでも記事を書いたぐらいこの曲が好き。歌詞もメロも何もかも王道で完璧。キラキラが似合うからIDOLiSH7にも歌って欲しい。あとラビミニで初心LOVEダンス踊って欲しいしノリノリのメンバーと恥ずかしがるメンバーの差に萌え死にたい。

 

フラウェ

『ハダシの未来』 嵐

サビの「リクツじゃなくて ムチュウになって こんなキモチ嘘じゃない」「弾けるパッション! そうさNo Reason! 届きそうな明日へ」がフラウェっぽいなと思って。緻密な計算を重ねて重ねてIDOLiSH7を陰でプロデュースしていた一織くんと、その計算を自らの訴求力で覆した陸くんの関係が重なった。基本的に計算や順序をきちんとすれば相応の結果は出せるけど、なんてことないようなものが時に爆発的な効果を生み出すということ。

 

MEZZO"

『でっかい愛』 ジャニーズWEST

冒頭の「好きな明日を見つけにいこうか どんな君も僕が抱きしめるから」にMEZZO"を感じ選曲。お互いがお互いにない部分を補い合って、好きにならせるために肯定し合って。言葉にして伝えることを手に入れた彼らはこれからどこまで行けるんだろう、とワクワクしながら第6部を読んだ。彼らのキーワードは「ふたりでひとつ」だと思っている。

 

ピタゴラ

『スキすぎて』 SexyZone

変な曲させたい!!!!!ピタゴラの3人は全力でふざけてくれそうだし、そうやってキャッキャしてるところをずっと見ていたい。セリフのところはめちゃくちゃガチの胸キュンを頑張ってもらいたい。三月くんはTHE漢でキャーッてなりたいし、ナギくんのスマートなセリフにキュンとしたい。大和さんのこと「この人は絶対適当に流すんだろうな」と思ってたら思いの外ガチのセリフを浴びて爆死したいしTLで多数の死体を目撃したい(物騒)。


和泉一織

名脇役』 SexyZone

一織担絶対殺すマンになってしまった。勿論彼のソロ曲『ONE dream』からイメージした。私は仕事中に1人で思いついて1人で想像して1人で死んだよ。みんな一緒に手握って死のうな。一織くんってクラスでモテるだろうけど、自分が好きな子にはグイグイ行けなさそうだし好きだと思っても黙ってそう(虚妄はNO)。本音はというと、一織くんが第5部13章2話の三月くんとの対話を経て、自分が言いたいこと・伝えたいことを全部言える勇気が出ていたら良いなと祈る。


二階堂大和

Cocoa菊池風磨

二階堂大和ってリアコよりはガチ恋だと思うので、キュンとさせるよりはしっとりした曲を歌わせたい。過去を懐かしむ曲なんだけど、IDOLiSH7に入って、憎んでいた過去を少しずつでも許すことができていれば良いな、という気持ちを込めて。


和泉三月

『Mermaid』 松島聡

元気!熱く行こうぜ!よっしゃー!みたいな曲と迷ったんだけど、私は三月くんのことをシーブリーズの擬人化だと思っているので(?)この曲にした。曲もさることながらダボッとした衣装も振り付けも全部が可愛くて。絶対三月くんに似合う。


四葉

『T.A.B.O.O』 櫻井翔

全然CV:KENNで脳内再生できる。抱かれたい男さんの『T.A.B.O.O』とかめっちゃ見たくない?歌詞見せたら恥ずかしがりそう。かわいいねー。歌詞もさながら、ガッツリ踊る曲だからダンスも絶対映えると思うんだよな。翔くんのあの衣装着て踊って欲しい。

 

逢坂壮五

『ドラマ』 戸塚祥太

壮ちゃんがギター弾きながら歌うの、死人出ない?少なくとも私は死ぬ。歌詞見て絶対壮ちゃんに歌わせたい!と思った。この曲もまた「自分の好きなものや憧れのために進む」といった人間賛歌なので。まわりのメンバーに支えられながら作曲を通じて自分のことを認めていく壮ちゃんの人生が、メインストの中でも上位に入るぐらい好き。


六弥ナギ

『Namae Oshiete』 King & Prince

全編英語詩なんてナギくんに歌わせたいじゃん?しかも曲調もオシャレで軽やかさがあるから絶対似合う。この曲のコンセプト自体が「一目惚れした女性を探す」なんだけど、そんなところまでナギくんじゃん!って思って選曲した。

 

七瀬陸

『Happiness』

個人的には陸くんが一番分からない。こんなに誰よりも主人公気質で強そうなのに、意外と脆くて儚い気もする。でもだからこそ陸くんの言うことって絶対だし、陸くんが「できるよ!やろうよ!」って言ったら本当にできる気がするんだろうね。陸くんの言葉の魔法だったり、よく言われる訴求力の核の部分ってそこにあるんだろうなと思ってる。陸くんが歌うポジティブソングの効き目って凄そうだから歌って欲しい。

 

 

TRIGGER

 

キーワード

上品 / クラシック / 宝石 / 非日常 / 君の手を引く


『仮面舞踏会』 少年隊

ムビナナの『BEAUTIFUL PRAYER』を観て思ったんだけど、TRIGGERって少年隊だよね?少なからず意識してるんだと思うけどどうかな。本家通りスーツでスタンドマイクで3人並んで歌って欲しい。絶対似合う。頼む。


『NOT FOUND』 Sexy Zone

本編後半、特に第6部辺りのTRIGGERに歌って欲しい。TRIGGERのパフォーマンスってアイドルの綺麗な部分だけを見せるようなイメージがあるんだけど、色々乗り越えて八乙女事務所に戻ってきた彼らにこそ歌って欲しい。そこに辿り着くまでの泥臭い過程も実は知ってるけど、それでも尚自分達のコンセプトを貫いて美しいところを見せようと努力する姿に感動したい。歌詞が刺さりまくる。


『お気に召すまま』 嵐

大人っぽいオシャレ曲を歌わせたい。非日常的で特別な世界に3人が手を引いて連れて行ってくれそう。この曲に対して、ドアを開けたらそこは華やかで美しい世界…みたいなイメージを持っているので。「逢いたいと言えばいい」を十龍之介に囁かれたい。


Dear WOMANSMAP

DAY1のMCから閃いた。こんなに大切に思えるアイドルに出会えたことも、現場に入ってその回だけの空気感を味わえることも、好きなアイドルを通して他のファンの方と繋がれることも、私は奇跡のような運命の巡り合わせだと思っている。TRIGGERに「とびきりの運命に 心からありがとう」って歌って欲しくない?

 

八乙女楽

『But…』 菊池風磨

抱かれたくはあるんだけど(?)、湿度がある曲というよりはオシャレめな曲を歌って欲しくて選曲。あと本家はめちゃくちゃ踊るので是非八乙女さんにも。手足長いからよく映えると思う。冒頭の歌詞、「引き金すらも気付かず引いていた」なんだけどもうヤバくない?あとこれ実は失恋ソングで…背負わせてごめん!ってなるけどすれ違う恋を歌って欲しい。

 

九条天

『Gimmick Game』 二宮和也

自担と重ねようとすな。

コンセプトをバチバチに固めた九条天が見たい。本気を見せて欲しい。余談だけど、TRIGGER単独ライブがあるとして「今回はソロコーナーがあるので、各自コンセプトを考えてセトリに入れてください」って言われた時に、アイドル九条天はどんな演出のどんな曲を持ってくるのか気になる。それってつまり「自分は自分をどう見ているか」「ファンにどう見られていると認識しているか」が分かるということなので。

 

九条天
『MU-CHU-DE 恋してる』 Kis-My-Ft2

流石に私欲が過ぎるので真面目に考えたやつを。とびっきりのアイドルソングを歌わせたかった。「I miss you 恋の魔法ほらかけてあげる Tonight」っていうフレーズ、好きなアイドルに歌ってほしくないですか?決してリア恋目線で見たいわけではなくて、こういう曲を歌う天くんを見て「私たちって愛されてるなぁ…」ってしみじみ思いたい。


十龍之介

『Love meee』 藤ヶ谷太輔

八乙女さんと反対に、十さんには色気!湿度!みたいな曲を歌って欲しい。でもこちらも踊る踊る。八乙女さんと天くんバックについて3人で踊って欲しいな。「君のすべてが欲しい」なんてありきたりな歌詞も歌わせたいし、本人の性格的に絶対そんなことないんだけどどうしてもワンナイトラブを想像してしまうし、なんかもう選曲理由としては「エロい十龍之介を見たかった」って感じです(正直者)

 

Re:vale

 

キーワード

愛 / 絶対王者 / 背中合わせ / 大人の色気 / 余裕

 

『愛のかたまり』 KinKi Kids

絶っっっ対キンキはやって欲しいし、その中でも重めのラブソングを歌って欲しい。Re:valeって一見円満夫婦に見えても、お互いがお互いのことを大切にし過ぎるあまり実は感情がぐちゃっとしてるイメージがある。モモちゃんを電車に乗せるの、ユキめっちゃ嫌がりそう(偏見)

 

夜空ノムコウSMAP

椅子に座ってユキがギターを弾いて、アコースティックな感じでしっとり聴きたい。ユキが万理さんとRe:valeになった頃、モモがRe:valeになる選択をした頃、どんな未来になるって想像していたんだろう。未来なんて見られなかったかもしれないし、予想もしていなかった今になっているかもしれない。振り返ってみて「ここに来られて良かった!」って思えてると良いな。


『Vanilla』 A.B.C-Z

大人の色気枠。ライブでやって欲しいなーと思って選んだ。歌って踊れる2人だからパフォーマンスのクオリティの高さに舌を巻きつつ、ちょこちょこ挟まるイチャイチャにキャーッてなりたい。あと各々色気のある仕草を挟んでオタクを皆殺しにして欲しい。「避けるLip」で口元に指を当てるのはモモだし、「ボタン外して」で衣装のボタンを外すのはユキ。※個人の感想です


花言葉A.B.C-Z

プロポーズの曲だから選びました。というのは冗談で、2人の愛の物語にぴったりだと思って選曲。最初はモモちゃんが沼落ち(≒一目惚れ)したことから始まった関係。それが王者と呼ばれるまでに成長したRe:vale。その裏側にはハードな下積みと、それを乗り越えるためのお互いの思いやりがあって。Re:valeの楽曲『Re-raise』の「君がいれば 君といれば」の部分が好きなんだけど、歌詞にまで滲み出てるよなと思っていて。まさに薔薇100本の花言葉「100%の愛」だよね。

 

サクラ咲ケ』 嵐

春原百瀬のお名前と存在のカッコ良さから選曲。でもこれが意外と合ってると思うんだけどどうだろう。「振り向くな 後ろには明日はないから 前を向け」が個人的にめっちゃモモちゃんで。モモちゃんは這いつくばってでも元気な振りをしてでも前を向いていそうで、そんな彼が誰かのために歌う応援歌を聴きたい。


『Eternal』 赤西仁

出会いは偶然であれど、どん底にいたユキに差した一筋の光、モモとRe:valeになったこと、デビューして王者になったこと、なるべくしてなったと思っていて。『Eternal』の歌詞通り、生まれ変わっても2人はRe:valeな気がする。最後が「今日もありがとう」っていうシンプルな言葉で締めくくられてるのもユキっぽい。それがユキとモモとのEternalだし。みんな、『Re:member』を読もう。

 

 

ŹOOĻ

 

キーワード

ギラギラ / 挑戦者 / 野心 / 存在証明 / 始まり

 

『RUN』SexyZone

「君がいなきゃ何も始まらない 合わせた手と手掲げろ」をはるちゃんに歌って欲しい~!ストスト歌ってる時にメンバーの顔を見渡すような子なので。中島健人さん曰く、この曲って「聴けば誰かの応援歌、歌えば自分の応援歌」なんだそう。挑戦し続けるŹOOĻの姿と、その姿に惚れつつも勇気づけられるファンとの関係性を思い浮かべた。

 

『NEW ERA』 SixTONES

REUNIONを見てŹOOĻのパフォーマンスに圧倒されたので、同じく曲もパフォーマンスもピカイチだと思っているSixTONESの曲を歌って踊って欲しい。アイドリッシュセブン世界線でのŹOOĻって、既存グループのキラキラ感とは真逆のギラギラ感で新たな市場を開拓したグループっていう印象があって。ディズニーのヴィランズみたいな。そういう意味で「聞き逃すな 始まりの合図」をトウマさんに歌って欲しい。

 

『君の彼氏になりたい』 Snow Man

完全にササゲロに引っ張られている。アイドリッシュセブンのこと1mmも知らない時にDAY2のササゲロ聴いた時、「この曲聞き覚えがありすぎるだろ」って素直に思った。ねえよ。サビ前のセリフ誰に言わせる!?私は御堂さんに「帰さない」って言われたいです。

 

『For The Glory』 Prince

Jr.時代の音源化していない曲を挙げてごめんなさい。めちゃくちゃ良い曲なので何とかして聴いてください(無茶)。オラオラした曲調も歌詞も全部ŹOOĻっぽいんだけど、特にBメロの「悲しみさえも抱きしめて 暗闇に火を灯せ」が好き。夜明けを筆頭に、暗闇に光が差す瞬間の描写がŹOOĻにはよく似合う。

 

亥清悠

『フィギュア』 SixTONES

「裏切らないものを僕らずっと探して生きている」から始まる曲、絶対ŹOOĻに歌って欲しくないですか?中でも「代替不可であれよフィギュア」がめっちゃはるちゃん。九条鷹匡の元で感じた悔しさをŹOOĻで昇華させる姿のなんと綺麗なことか。唯一無二のはるちゃんであれ。

 

狗丸トウマ

『華麗なる逆襲』 SMAP

曲調が解釈違いだったら本当にごめんなさい~!私は彼にどうしてもこの曲を歌って欲しかった。中の人ディズニー声優とかしてるしいけるやろ。レッフェスからのムビナナDAY1MCの「敵なんて本当はどこにもいなくて自分の中にいただけだった」のところが刺さりまくってるオタクなので、この曲を聴いた時に「ぴったりじゃん!!!」って思った。


棗巳波

『条件反射』 伊野尾慧

巳波ちゃんも何かコンセプトを決めてガッツリ振り切ったパフォーマンスをして欲しい。本音は巳波ちゃんに調教されたい(言葉選びな)。巳波ちゃんって一見綺麗なお姉さんなのに抱かれたい男ランキング上位なの、結局パフォーマンス中の色気だと思うんだよ。ところでメンバーから1人バックダンサーにつけたいんだけど誰にする?本家は高木くんだったと思うんだけど…御堂さんいっとく?


御堂虎於

『LOST MY WAY』 亀梨和也

亀梨和也ソロなので色気はありつつ、コンセプトとしては「自分がやりたいことを探しながら苦しむ」なので御堂さんに合うと思って選んだ。メインストーリーでŹOOĻが出始めの頃、御堂さんのこと正直「何だこいつ」と思ってたんだけど、第6部を経て見方がガラッと変わった。まわりの優しさに雁字搦めになっていた過去を乗り越えて自分がやりたいことを口に出したあの瞬間、殻を破ったあの瞬間の感動ったらない。

 

 

その他(私情あり)

 

IDOLiSH7 × TRIGGER

『罪と夏』関ジャニ∞

そらそう(そらそう)。完全に『NATSU☆しようぜ!』の影響。2グループでキャッキャしてる曲を歌って欲しいよね。スタトロで水鉄砲で水をかけられたい。

 

IDOLiSH7 × TRIGGER

『おいで、Sunshine!』 HiHi Jets・美少年

Jr.担夏の風物詩。これを聴かないと夏が始まらない。「同じ瞬間、8月の夢を永遠に変えるのさ」を、アイドルの永遠がテーマとされているであろうアイドリッシュセブンの登場人物に歌って欲しい。このコンテンツに出会って余計に思うけど、永遠って何だろうね?私は「たった一瞬の出来事を自分の記憶としてずっと留めておく」が答えだと思っている。皆さんの解釈も教えてください。

 

七瀬陸 × 九条天

『THE DREAM BOYS』Mr.KING

『Imcomplete Ruler』と同じく劇中歌。歌詞を!!!調べて欲しくて!!!!!「終わらない夢を描こう」ってこの2人が歌うのアツくないですか!?ずっと2人きりになれなかったのに、ミュージカル「ゼロ」を通してやっと2人きりでステージに立つことができた彼ら。泣いてしまう。天陸と言われるとついImcomplete Rulerを思い浮かべてしまうし、実際重ねての選曲だけど、こちらは希望の光が差しているような優しい曲。

 

和泉一織 × 九条天

『GAME』 SexyZone

この2人のぶつかり合いって結局IDOLiSH7とTRIGGERのコンセプトの戦いだと思っていて。お互いがお互いの好敵手であって欲しい。

 

和泉一織 × 九条天
『ONI-CHAN』 中間淳太藤井流星

えっ?和泉一織はお兄ちゃんじゃない?そういうことじゃないんだよな。陸くん甘やかし対決して欲しい。パートは一織くんが中間淳太さんで天くんが藤井流星さんで。一織くんの方が余裕なさげだと嬉しい。気になる方は歌詞読んでみてください。


二階堂大和 × 八乙女楽 × 千 × 御堂虎於

『私のオキテ』チキンバスケッツ

女装オモロそう選抜。遊んでごめんなさい。


逢坂壮五 × 九条天 × 百 × 棗巳波

『私のオキテ』チキンバスケッツ

大本命。ブスって言ったら殺す選抜。許されるなら姉鷺さんも入れて欲しい。壮ちゃん別にブスって言われても誰も殺さないだろうけど、彼はチェンソーマンなので何も分からない。モモちゃんにブスって言っても「酷いよ~モモちゃん泣いちゃう(泣)」ってノッてくれそうだし別に殺されないだろうけど、代わりにダーリンが殴りに来そう。

 

和泉一織 × 四葉環 × 亥清悠

ガラスの十代光GENJI

この3人が歌う「輝きは飾りじゃない」の重みが凄いな。みんな運動神経良さそうだしローラースケートもいけそう。何の話?


おわりに

私がアイドリッシュセブンというコンテンツに出会ったのは2023年5月21日、ムビナナDAY2の舞台挨拶が行われた日でした。ちょうどKing & Princeからメンバー3人が脱退する前日です。「このままでは死んでしまう!何か他のことして気を紛らわせないと!」と思い、ちょうどフォロワーが何か言ってたなと思ってムビナナに興味を持ち、映画館に足を運びました。結果、曲の良さ・演出のリアルさ・魅力的な各キャラクター等々自分のツボを押さえるものが多く、見事にハマりました。翌週DAY1にも参戦してこちらもハマり、「これ背景知ってたら絶対もっと楽しいな」とアプリをダウンロードし、内容のリアルさにタコ殴りにされ瀕死になりながら何とかメインストーリーを読了し、今に至ります。

私はジャニーズ→アイドリッシュセブンの順に出会い沼落ちしましたが、この順番じゃないとこんなにズブズブにならなかっただろうなと思います。もしアイドリッシュセブンが先だったら、「このキャラ良いな」で止まっていて、その先の深いところまで読み込めていなかったはず。

ここまでハマったのは、自分のジャニオタとしての経験をなぞる形でアイドリッシュセブンのメインストーリーを読めたことにあると考えています。ストーリーを読み進めて、「このモブのファンが言ってることめっちゃ分かるわ…」と共感したり、反対に「このキャラはこう言ってるけど、あの時○○くんもこう思ってたのかな」と考えたり。アイドリッシュセブンのストーリーってとにかくリアルで生々しいんです。アイドリッシュセブンというコンテンツに出会った順番もタイミングも、ジャニオタとして過ごしてきた自分との相互作用も、全部奇跡みたいだったなと我ながら感動しています。

 

改めて、アイドリッシュセブン8周年おめでとうございます!このコンテンツに出会えたこと、正直自分の人生史に残るぐらい重要なイベントです。こんなムビナナからの新規にも愛と感謝を伝えてくれる公式さんには頭が上がりません。私は公式さんのこのツイートで誇張抜きに涙を流しました。

また先輩マネージャーの皆さんが優しくて、これまた居心地が良いコンテンツだなと日々感じています。分からないことがあったら教えてくださったり、新規故のネガティブツイートをしてたら(すな)励ましてくださったり。フォロワーもフォロワーじゃない方も、いつも本当にありがとうございます。

「ピリオドのその先を、君と紡ごう」

16人の輝きを見続けられますように。今後とも応援しています。

 

 

おまけ

ムビナナ初見の時の感想。まだアイナナ垢もない頃。

 

もしアイドリッシュセブンとジャニーズの掛け持ちさんで「私はこれ歌わせたい!」みたいなのがあれば是非教えてください。私が泣いて喜びます。